概要
本記事はオフライン環境のAnsibleのインストールについて説明します。パソコンはインターネットに接続可能だけど、サーバはインターネットに接続できない場合があると思います。その場合のインストール手順について記載します。
前提
・Hyper-V上にCentOS 8をインストール
・CentOSのパッケージは最小限のインストールを選択
・Ansibleを操作するユーザはrootを使用
手順
パッケージのダウンロード
Ansibleをインストールするためにpip3コマンドが必要となります。pip3のパッケージとAnsibleのインストールに必要なパッケージをpkg.orgとpypi.orgからダウンロードします。
以下のパッケージpkg.orgからダウンロードします。パッケージのバージョンは2021/10月末時点のバージョンを記載しています。 ・chkconfig-1.19.1-1.el8.x86_64.rpm ・python39-3.9.7-1.module_el8.6.0+930+10acc06f.x86_64.rpm ・python39-libs-3.9.7-1.module_el8.6.0+930+10acc06f.x86_64.rpm ・python39-pip-wheel-20.2.4-6.module_el8.6.0+930+10acc06f.noarch.rpm ・python39-setuptools-wheel-50.3.2-4.module_el8.6.0+930+10acc06f.noarch.rpm ・python39-pip-20.2.4-3.module_el8.4.0+680+7b309a77.noarch.rpm ・python39-setuptools-50.3.2-4.module_el8.6.0+930+10acc06f.noarch.rpm 以下のパッケージpypi.orgからダウンロードします。パッケージのバージョンは2021/10月末時点のバージョンを記載しています。 ・MarkupSafe-2.0.1.tar.gz ・Jinja2-3.0.2.tar.gz ・PyYAML-6.0-cp39-cp39-manylinux_2_5_x86_64.manylinux1_x86_64.manylinux_2_12_x86_64.manylinux2010_x86_64.whl ・pycparser-2.20-py2.py3-none-any.whl ・cffi-1.15.0-cp39-cp39-manylinux_2_12_x86_64.manylinux2010_x86_64.whl ・cryptography-35.0.0-cp36-abi3-manylinux_2_17_x86_64.manylinux2014_x86_64.whl ・pyparsing-2.4.7-py2.py3-none-any.whl ・packaging-21.2-py3-none-any.whl ・resolvelib-0.5.3-py2.py3-none-any.whl ・ansible-core-2.11.6.tar.gz ・ansible-4.7.0.tar.gz
CentOSのインストール
CentOSをインストールための最低限のパラメータを以下に記載します。
言語は「日本語」を選択する。 日付と時刻を「東京」に変更する。 ソフトウェアの選択を「最小限のインストール」に変更する。 「インストール先」を選択して「完了」をクリックする。 「ネットワークとホスト名」は「優先的に接続する」をONにする。 rootのパスワードを設定する。
パッケージのインストール
ダウンロードしたパッケージをインストールします。パッケージをOSに転送する手順は省略します。
・Python39のインストール rpm -Uvh chkconfig-1.19.1-1.el8.x86_64.rpm rpm -ivh python39-3.9.7-1.module_el8.6.0+930+10acc06f.x86_64.rpm python39-libs-3.9.7-1.module_el8.6.0+930+10acc06f.x86_64.rpm python39-pip -wheel-20.2.4-6.module_el8.6.0+930+10acc06f.noarch.rpm python39-setuptools-wheel-50.3.2-4.module_el8.6.0+930+10acc06f.noarch.rpm rpm -ivh python39-setuptools-50.3.2-4.module_el8.6.0+930+10acc06f.noarch.rpm ・Python39-pipのインストール rpm -ivh python39-pip-20.2.4-3.module_el8.4.0+680+7b309a77.noarch.rpm ・Ansibleのインストール pip3 install MarkupSafe-2.0.1.tar.gz pip3 install Jinja2-3.0.2.tar.gz pip3 install ansible-4.7.0.tar.gz pip3 install PyYAML-6.0-cp39-cp39-manylinux_2_5_x86_64.manylinux1_x86_64.manylinux_2_12_x86_64.manylinux2010_x86_64.whl pip3 install pycparser-2.20-py2.py3-none-any.whl pip3 install cffi-1.15.0-cp39-cp39-manylinux_2_12_x86_64.manylinux2010_x86_64.whl pip3 install cryptography-35.0.0-cp36-abi3-manylinux_2_17_x86_64.manylinux2014_x86_64.whl pip3 install pyparsing-2.4.7-py2.py3-none-any.whl pip3 install packaging-21.2-py3-none-any.whl pip3 install resolvelib-0.5.3-py2.py3-none-any.whl pip3 install ansible-core-2.11.6.tar.gz pip3 install ansible-4.7.0.tar.gz
コンフィグの作成
pip3でAnsibleをインストールした場合、コンフィグが作成されていません。そのため、ディレクトリとコンフィグを作成する必要があります。
・以下コマンドでディレクトリを作成する。 mkdir /etc/ansible ・以下コマンドでファイルを作成する。 vi /etc/ansible/hosts
所感
本記事で、オフライン環境のAnsibleインストール手順を作成しましたが、オンライン環境のインストールに比べてかなり手間だと思いました。前提のパッケージを個別でダウンロードしなければいけないのもそうですが、Ansibleの前提パッケージを調べるのがほんと手間でした。インターネットに接続しているCentOSで何のパッケージをダウンロードしているかを見ないとどのパッケージが必要かわからなかったです。
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